So-net無料ブログ作成
検索選択
メッセージを送る

レビュー:J2 第10節 vs水戸ホーリーホック [湘南ベルマーレ2012]

湘南 1 - 2 水戸

  •  6分  ロメロ フランク(水戸)
  • 38分 馬場 賢治(湘南)
  • 87分 島田 祐輝(水戸)

 9節終了時点においてリーグ最高22得点の湘南と、リーグ最小4失点の水戸との試合はがぜん注目を集めた。試合開始早々に先制点をあげた水戸は、その最小失点を誇る守備陣の固さが光る。一方の湘南も相手陣内に人数を掛けて攻め込む。
 水戸のサッカースタイルといえば、守備の堅さである。それは監督が変わっても同じで、特にこのシーズン序盤に顕著に現れている。
 一方の湘南といえば、かつて平塚時代には超攻撃的なサッカーを展開していた。J2に降格し、運営母体が変わり、しばしそのスタイルは忘れられていたが、ここ数年継続されているチームの方向性によってそれが再び見られるようになった。そして水戸と同じくこの序盤にそれが見てとれるようになった。

 チームに流れるスタイルをベースに、それを少しづつ昇華させていく。そして狙うのはJ1への昇格だ。J2というリーグを勝ち抜くために、資金がなくともそれを達成させるためにやるべきことは何なのか。両チームから感じ取れる試合だった。

 湘南は前々節と同じスターティングメンバー。アウェイで行われた東京ヴェルディ戦では高山薫、古林将太のふたりがメンバー外となっていたが戻ってきたという格好だ。そして前節ベンチ入りを果たした中村祐也も2戦続けてのメンバー入りとなった。怪我で離脱した昨年7月以来となる試合出場にあと一歩というところまで回復したということだ。今季好調な攻撃陣の中でも経験があり、なおかつ得点への嗅覚が高い中村の復帰は必ずやチームの戦力となろう。

 一方の水戸も9節終了時点で7位という好位置につけている。しかし今節は全試合に出場し2得点をあげている元日本代表鈴木隆行が出場停止。攻撃陣に不安は残るが、守備面においての不安はない状態だ。そして注目はロメロ・フランク。Shonan BMWスタジアムから一番近い中学出身の選手だ。

 そのフランクが先制点をあげる。水戸は湘南ゴールに攻め込みシュートを放つもそれを湘南ディフェンダーがブロック。そのこぼれ玉をことごとく水戸が拾い、最後は右からのクロスをフランクが押し込んだ。
 そこからの水戸の守備の堅さには思わず唸らざるを得ない。湘南の攻撃を凌ぎ自らのボールとし攻撃に移るもサイドバックは積極的には攻撃に参加せず、常に守備に目を光らせる。逆に言えば前線の3人、初スタメンの鈴木雄斗、橋本晃司、小澤司という攻撃陣に絶大な信頼があるのだろう。
 そして彼らもチームとしてやるべきことをしっかりと実行してくる。湘南はディフェンスラインでボールを保持しても、前線からプレッシャーを掛けずに少しづつ引いて守りに入る。ブロックをしっかりと作り全体で守るという組織作りがしっかりとしていることの証でもある。

 ここまで最小失点であるこの守備陣を崩すのは容易ではなかった。守る人数が多い故にパスをカットされる場面が多く見られた。そしてそのカットされたボールに対し、普段であればハイプレスをかけショートカウンターからチャンスを作るわけだが、水戸はボールを奪っても速攻には出ないがためにこれもはまらない。
 その中で同点を奪ったプレーは個の力だった。古林のドリブル突破と的確なパス、馬場賢治のダイレクトシュートというふたりの個人技によってなんとか同点に追いついた前半だった。

 後半に入ると水戸は前線からプレスをかけてくるようになる。これには水戸側の「同点で終らせてなるものか」という気持ちが見てとれる。それでいてサイドバックの攻撃は最小限。湘南がボールを奪ってカウンターをかけても人数がそろっているためになかなかゴールを脅かすことはできない。それでも湘南は攻める。人数をかけて攻めていくが、その攻めるという気持ちが勝ち越し点を与えることになってしまう。

 どんな時も相手ゴールを狙っていくためには、当然人数を掛けて相手を崩して行かざるを得ない。これまでの9試合ではそれが実っての勝ち越しゴール、あるいは追加点を奪うことができた。しかし水戸は最後まで気を許すことなくしっかりとゴールを守った。それでも攻める、という気持ちが徐々に大きくなった時に、リスタートから失点してしまった。

 今季の湘南はどんなときもゴールを狙う攻撃的なスタイルを貫いている。この試合では今の攻撃力でしっかりとブロックを作ってくるチームに対してどれだけできるのかを選手たちが確認する、確認させる試合だったように感じた。ある程度は相手を脅かす攻撃ができていたものの、最後のゴールが遠かった。この試合を糧にしてさらなる攻撃力の強化ができるのか。そして攻撃に転じている時のリスクをいかに管理していくのか。シーズンを戦い抜くために必要な試合だったのかもしれない。

 世間一般はゴールデンウィークに突入している。そしてJ2リーグはこの10日間で4試合をこなさなくてはいけない。この試合の振り返りを大きな時間を割いてやることは当然できない。しかしピッチに立っていて選手たち、見ていた選手たちはこの試合から何かを感じとらなければ、大きな目標には達成できないだろう。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。