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レビュー:J2 第12節 vsヴァンフォーレ甲府 [湘南ベルマーレ2012]

湘南 1 - 1 甲府

  • 39分 馬場 賢治(湘南)
  • 52分 高崎 寛之(甲府)

 第10節水戸、第11節愛媛に対し連敗を喫した湘南。今節の対戦相手は3位に位置する甲府だ。圧倒的なシュート数と、リーグ最小の被シュート数からも、苦戦が強いられることが予想された試合だった。
 素早い攻めから発生した甲府のミスに乗じて得た得点。攻めに行く姿勢を見せたが故に生まれた失点。そしてひとりの退場者。そこで湘南が今季初めて見せたのは、守備へのシフトだった。

 

 今季初黒星から連敗へ。これ以上負けたくないがために守備に重きを置くのか、それとも今季ここまで見せた湘南のスタイル、攻撃的にいくのか。このタイミングでの3位甲府との対戦は今後のリーグ戦を占う上でも非常に重要な位置につけることだろう。湘南は前節、坂本紘司、宮崎泰右がスタメンとなっていたが、今節は水戸戦と同じスタメンで臨んでいる。

 甲府は昨季J1で戦っていたものの1年で降格。レンタル移籍も含め実に14人の選手がチームを去った。しかし城福浩新監督のもと、ボールを保持しチャンスを多く作るというスタイルで臨んでいる。その各となるのが昨季チームに加わったダヴィと高崎寛之の2トップだ。ダヴィは札幌名古屋での実績もあったが昨季は低迷。しかし今季は11試合で10ゴールを上げ、目下J2リーグ得点王だ。そしてもうひとりの高崎は浦和からの移籍であるが、やはり09年にレンタル移籍をしていた水戸での活躍が記憶に強く残る。すでにJ2での実績があるだけに、非常に怖い存在である。

 湘南にはいくつかのウィークポイントがある。そのひとつが3バックの横、ウイングバックの後ろの位置だ。この試合で甲府のアクセントとなっていたのは間違いなく柏好文だった。高山薫が攻撃に出ても柏はほとんど下がらず、攻撃の起点となっていた。しかしそのウィークポイントを補ってきたのは湘南のスタイル、前線からのプレスと早く人数を掛ける攻撃だ。高山はかなり守備に労していたが、先制点となる場面では攻撃的な姿を見せる。
 ボールを奪うのを見るや、甲府の高いディフェンスラインの裏を目指して猛然と突進する。それに合わせようと永木亮太が放ったスルーパスはディフェンダーにカットされるも、そのボールをダイレクトで、右足のアウトサイドであわせた馬場賢治の素晴しいゴールで先制する。
 ここまで2、3度のチャンスはあったが得点には至らず、逆に少しづつ甲府に押し込まれていた時間帯の先制点だった。

 そして後半は甲府の猛攻から始まる。それでも湘南は攻撃なスタイルを貫く。ボールを奪い攻撃に転ずるも、ハーフウェイライン付近でボールを奪取され、ダヴィへとつなげようとパスが出される。このボールに遠藤航が全速力で向かいスライディングでクリアしようとするものの大きく蹴りだせず、甲府の柏に渡ってしまった。そしてまったくもってフリーでいた高崎にボールがつながり、同点となってしまう。
 攻撃的なスタイルは大きなリスクを伴う。この場面では守備にあたっている選手は遠藤とハン・グギョンのふたりだけだった。そしてふたりともダヴィに対してチェックに行ってしまった。こういった場面においての連携の習熟も今後の課題となるだろう。

 そして後半80分に大野和成が2枚目のイエローカードを受け退場する。ここからは今季これまで見られなかった湘南の姿があった。
 ディフェンダー4人、ミッドフィルダー4人がしっかりとブロックを作る。ショートパスを主体として攻め入る甲府にとってはほとんどスペースがなく、決定的なチャンスといえるべきものはわずかだった。それでいて攻撃の意識はゼロではなく、ボールを奪っては坂本がドリブルで持ち上がる場面もあった。とはいえ湘南は得点は奪えなかった。しかし甲府に得点を与えなかったという面において、これまで見られなかった守備の力を見せ付けることができた。
 強い相手に対する策というものが見られたが、これには複線があった。54分に古橋達弥に変えて島村毅が投入された。島村はそのまま大野の位置に、大野は高山の位置に入ったが、ほどなくこれが変更された。大野は最初の位置に、島村が鎌田翔雅の位置へとなっていた。甲府は右サイドからの攻撃が多く、大野の位置の重要性が高かったことは、試合後の会見で曹貴裁監督も語っている。常々「目の前の試合の勝ち点3」という言葉を口にしている監督だが、しっかりとした試合の流れを見る力も垣間見えた。選手だけでなく監督も少しづつ成長していると感じられた場面だった。

 引き分けに終わった試合ではあったが、この試合で得られた勝ち点1は非常に意味のあるものになった。守備陣の踏ん張りにより得た勝ち点1は、決して勝ち点2を失ったものではない。本当に強い相手と相対したとき、自分たちが持ちうる力をどのようにして使い切るのか。それを分からせてくれる試合だった。


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