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レビュー:天皇杯 2回戦 vs愛媛FC [湘南ベルマーレ2012]

湘南 1 - 0 愛媛

  • 48分 大槻 周平(湘南)

 残り10試合となったリーグ戦を戦い抜くための肉付け――天皇杯2回戦のテーマとしては悪くはない。が、相手は同じディビジョンで戦う愛媛だ。しかもリーグ戦では敗戦を喫している。

 そして湘南の先発メンバーを見るにつけ、その肉付けとは新たなる戦力の底上げ、ということになろう。それに加えて少々選手配置も変え、戦い方も違っていた。普段とは違う戦い方ながらも、リーグ戦同様一瞬の隙を素早く突いてあげた得点を守りきった。

 非常に厳しい環境の中得られた勝利は今後の糧となるだろう。

 同じJ2リーグを戦う愛媛だが、ここ11試合、6月24日の第21節から勝利に見放されてしまっている。直近リーグ戦にスタメンで出場した選手も8人おり、この1戦にかける想いが伝わってくる。

 一方の湘南は前節にスタメンで出場していた選手は下村東美と大槻周平のわずかふたり。とはいうものの、今季の湘南はほぼ毎試合スタメンは変わっている。この試合で初めてスタメンとなったのは加入したばかりのイ・ミンスとこの試合が公式戦初出場となる亀川諒史のふたりのみ。そしてこの亀川の出場によって今季の登録メンバーの中、公式戦に出場していないのは強化指定で加入しのちに登録抹消となった村上聖弥と2種登録の中川大介、前田尚輝、磯部和彦のわずか4人だ。チーム一丸とは言葉ばかりではなく、実際にすべての選手が力となり今のリーグ戦の順位があることが証明されるスタメンの構成でもある。

 気温28℃という記録が公式記録には残っているがBMWスを照り付ける日差しは夏のそれと同じく、普段のような運動量を必要とするサッカーを披露することは難しい。そして試合ではそのとおり、普段とはスタイルも選手配置も変えてきていた。
 湘南の場合、まず最優先されるパスは縦方向だ。それが通れば大きなチャンスになるし、通らなければスタジアムは深いため息につつまれる。それでもなお縦に入れてくるのが湘南のサッカーだ。しかしこの日はまずはボールを保持するところから攻撃が始まっていた。チーム得点王の馬場賢治も普段よりは低い位置でのプレーに徹し、岩上祐三も同様だった。パスをつなぎ、そこから崩していこうという策略だ。
 しかしボールを保持し相手に圧力を与えるが、なかなか決定的なチャンスを作ることはできなかった。この試合はディフェンスとして出場した下村からの正確なロングフィードからも何度かチャンスを作るも、得点には結びつかない。
 一方の守備に関しては普段よりも少々後ろに重心があるためか、相手に決定的なチャンスを作らせない。下村のディフェンスラインのコントロールも絶妙だった。

 後半開始直後の得点シーンには湘南らしさがつまっている。三原向平が相手からボールを奪うと縦のスペースに早いボールを蹴り込んだ。これに相手ディフェンダーより一瞬早く動き出した大槻が反応し、そのままドリブルで相手ゴールへ襲いかかった。気候的に消耗が激しい中見られた唯一と言っていい今季の湘南らしい攻撃だった。

 試合終盤には愛媛に押し込まれる時間が多くなるが最後まで守備に奔走し、なんとか勝利を得ることとなった。最後の場面で我慢する。この試合に出場した選手たちには大きな経験となっただろう。
 選手を育成するためにも “我慢” が必要となる。この試合のロスタイムには前田が公式戦初出場を果たした。まだ高校1年生である。ボールに絡む場面はなかったが、ほんの数分でも愛媛の猛攻を耐えたことが後の財産となるだろう。ベンチには前田よりも守備ができる選手ばかりが残っていた。ほぼ攻められ続けている場面では試合を落ち着かせるために守備ができる選手を入れることが定石だろう。そこで最後の交代枠に高校1年生を使うベンチから “我慢” が感じられる。
 攻撃のかたちがなかなか作れなかった前半。得点後攻め込まれた後半。我慢して得られたものは決して小さくはないだろう。


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