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レビュー:J2 第36節 vsロアッソ熊本 [湘南ベルマーレ2012]

湘南 1 - 2 熊本

  • 43分    斉藤 和樹(熊本)
  • 75分    岩上 祐三(湘南・PK)
  • 90+4分 北嶋 秀朗(熊本)

 目の前の試合で勝ち点3を目指すという意味を込めた今季のスローガン「GET3」。この言葉には続きがある。正式なスローガンは「GET3 to J1」だ。
 シーズン開幕前、湘南をJ1昇格候補にあげる解説者は皆無だった。そのような立ち位置の中では目の前の試合で勝ち点3をあげる「GET3」という言葉は選手にとって、サポーターにとっても効果的だった。「夏にこのサッカーはできない」と言われながらもそこを乗り切り、残り試合数が一桁になってなおJ1昇格が狙える位置に今、チームはいる。

 今こそ「GET3」に続く言葉、「to J1」を選手、サポーターに伝えなくてはいけない。

 選手たちがそこを意識した戦いができて初めて、「to J1」への道が見えてくる。そこを意識していれば、この試合のロスタイムのような稚拙なプレーは出るはずはない。勝ち点1をほんの数秒で失ってなお、拍手だけを送るサポーターが多いはずはない。
「J1昇格は目的ではなく結果です」
今季のマニフェストに書かれている言葉だ。開幕から走り続けて今の位置にいる。手に入れたい “結果” は「J1昇格」なのだ。その “結果” を求めたプレーが選手たちに求められているのは、言うまでもないだろう。

 第34節では岡山に3-1で敗れた。普段とは違い4人のディフェンダーをそろえ岡山のカウンター攻撃に備えたもののそれを許し、前半だけで3失点。前半終了間際にディフェンダー3人といういつものかたちに戻し後半は押し込んだものの、人数をそろえた岡山守備陣に手を焼き1得点に終わっている。
 第35節も岐阜を相手に3-2。前半18分という早い時間帯に遠藤航がレッドカードで退場となると同時にPKを献上し失点。後半8分には同点に追いつくも、その1分後に岐阜の佐藤洸一の素晴らしいゴールで勝ち越しを許す。そして後半14分には3点目をも決められてしまう。ひとり少ない状況の湘南に対し岐阜は、岡山が実践したように守備を固め、そのまま逃げ切った。

 連敗を喫してしまったアウェイ2連戦だが、ともに共通点がある。ある程度ボールを持たされていたということだ。いくらJ2で最多得点のチームが相手でも、守備に人数をかければ簡単に失点はしない。そして湘南はリスクを承知の上で攻撃に人数をかけてくる。そこを衝いてなんとか得点しようとし、それを実践できたというかたちだ。それを踏まえると俄然注目されるのが、今節の相手、熊本である。

 熊本との対戦は第5節。激しい打ち合いの末に3-3の引き分けに終わった試合だ。まだ5試合目だったがしっかりと湘南に対して策を練ってきていた高木琢也監督率いる熊本。連敗中に対戦する相手としては、自分たちの力量を試すのには格好の相手だ。

 序盤は湘南のペースで進む。熊本は前回対戦で見せたようなディフェンダーの横のスペース、あるいはディフェンスラインの後ろにボールを入れようとするがつながらず。逆にそのボールを奪った湘南が得意の早い攻撃からチャンスを作るというかたちだ。前回の対戦と違うことは、熊本のディフェンダーが4人になっていることだ。と同時に早い攻撃に対して警戒感を持っていた熊本ディフェンス陣が集中して守っていた。それ故に湘南は、攻めながらも得点には遠い状態だった。
 前回対戦で思い出されるのは、熊本の攻撃は湘南の3人のディフェンスラインの右側を必要に攻めていたことだ。ロングボールに対して熊本の選手が走りこみ、そのマッチアップをしていたのは鎌田将雅だ。幾度か競り負け、熊本に大きなチャンスを与えてしまっていた。
 そして訪れた先制点のシーンでは、ロングボールに対して熊本の斉藤和樹と鎌田が競り合った。その勝負に勝った斉藤がシュートを放ち、そして得点をあげた。鎌田はスピードもあり、転がるボールに対しての対応に光るものはある。しかしここ数試合高いボールに対しての対応を見誤るシーンが多くなってきている。彼にとってこれは急務の課題だろう。

 後半はドリブルでかき回す宮崎泰右が入ってから、完全に湘南のペースとなっていた。惜しいシュートを何度か放った後PKで同点に追いついてからは、なおも攻撃に対してギアが上がっていた格好だ。しかし試合も終了間際になり、さらにロスタイムも終わりに近づいていた時間対に失点を喫した。熊本の攻撃をなんとか凌ぎボールをキープしたゴールキーパーの阿部伸行だったが、まだ熊本の選手たちがゴール近くに残り、湘南の選手も切り替えが終わっていない間にペナルティエリア付近に位置していた下村東美にボールを渡したのだ。ボールを受け前を向こうとした刹那、熊本の選手にプレッシャーをかけられ、ボールを失いシュートを放たれた。最後は北嶋秀朗が押し込み勝ち越しを許してしまったのだ。

 勝ち点3だけを追求しているのであれば、残り時間もほとんどない状態でフィールドプレイヤーにボールを渡すのは正しいのかもしれない。しかし今湘南が位置しているのは「J1昇格」が狙える位置だ。J1を追求するのであれば、勝ち点1を大事にしなくてはいけない。ここまで非常に引き分けが多い湘南ではあるが、勝ち点2を失った引き分けよりも勝ち点1を得た引き分けの方が圧倒的に多い。その勝ち点1の重要性を理解していれば、あの時間対にあのようなプレーはなかったのかもしれない。

 決して時間稼ぎをすることがいいとは思わない。それは湘南のスタイルではない。ただあの場面、全員が攻撃に対しての意識を持ってから最後のプレーをした方が賢明だったのではないだろうか?  チームとして常々「目の前の試合での勝ち点3」と言ってきたはずだ。残り試合数を考えると、今そこだけを追求するのは危険なことだ。ましてや手にしようとしているものが手に届きそうなこの時期に、得られたはずの1が0になってしまうことは避けなければいけない。
 曹貴裁監督に直接言われなくても、順位表を目にすればいかに勝ち点1が重要なのか理解できないはずはない。言われなくても自ら意識できるはずだ。その部分の成長なくして、チームが求める結果が手に入ることはないだろう。
 今年のメンバーは、シーズン終盤のこの時期にきてもまだまだ成長できる部分が多くあると感じられる。今結果を求めるためには何が必要なのかを学び、そして成長していくことに期待したい。まだ結果は出ていないのだから。


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